自分で住むための物件選びを実需とも言いますが、賃貸経営のための投資用物件と、実需では選択の基準が違います。
実需の場合は、割安感=コストパフォーマンスよりも時として立地や物件そのものが気に入るかが大切ですが、投資用物件の場合は投資利回りが重要な指標になります。
投資利回りとは、年間の家賃収入を物件の購入金額に対する利回りに換算する方法のことで、3千万円の物件で年間120万円の家賃収入なら4%になります。
不動産投資の最大のリスクは空室で、空き部屋からは収入はゼロなので、確実な家賃収入があり、金額も確定している居抜き物件は投資対象として魅力です。
居抜き物件の場合、都心の好立地とか、広さや間取りよりも、現にいくらの家賃収入があるか、利回りに換算して何パーセントになるかが売買価格を決めるにあたって重要です。
また、居抜きの場合、入居者からの敷金返還債務も新しいオーナーが引き継ぎますが、そのほかに、エアコンなどの現在設置されている設備が、今の入居者の退去後、残置物として元のオーナーの所有になると、現実的には管理も処分もできなくなってしまいます。
居抜き物件の売買にあたっては、現在の入居者に関する敷金返還債務、残置物の所有権など、物件にかかるすべての権利と義務が新オーナーに移転するか、契約にあたって注意しましょう。